<h2 id="h50bfee74f6">今回の結果</h2><p>結果から言うと、<strong>ネットタイムで 3:31:01</strong>と、サブ 3.5 にはあと 1 分届かなかったものの、昨年 3:58:57 でギリギリサブ 4 を達成してから 1 年間で約 28 分のタイム短縮を叶えることができた。</p><p>やっとでサブ 4 できた自分が、まさかその後.1 年間でサブ 3.5 目前に迫るような好記録を残せるまでに成長するとは思っていなかったので感動した。走る前は、現実的には 3 時間 50 分切れたら順当、さらにうまくいって 3 時間 40 分切れたらベリーグッドくらいの気持ちでいた。というわけで今回の結果には大満足。</p><h2 id="h271e32d948">補給計画と装備</h2><figure><img src="https://images.microcms-assets.io/assets/6117dd3889f947288fcd1ddcb20b52d3/9e21dfa265714805aa81280757dbe894/IMG_2756.JPG" alt="" width="4032" height="3024"><figcaption>左側がレース前の補給、右側がレース中の補給（レース中に結局消費した VESPA は 1 個）</figcaption></figure><h3 id="h6f842d5079">レース前の補給</h3><ul><li>MAURTEN DRINK MIX 320<ul><li>当日朝、自宅で摂取（糖質補給）</li></ul></li><li>2 RUN<ul><li>当日朝、自宅で摂取（ミネラル補給）</li></ul></li><li>AMINO SAURUS x1（04）<ul><li>当日朝、スタート整列直前に摂取（糖質・アミノ酸補給）</li></ul></li><li>VESPA HYPER x2<ul><li>当日朝、スタート整列直前に摂取（アミノ酸補給）</li></ul></li></ul><h3 id="h153b128f23">レース中の補給</h3><ul><li>AMINO SAURUS x4（01, 03, 03 ,04）<ul><li>7〜8km ごとに 1 回補給。</li></ul></li><li>2 RUN<ul><li>15km 地点くらいで補給（2粒まとめて）</li></ul></li><li>VESPA HYPER x2<ul><li>2 つ準備したが、結局 15km 地点くらいの 1 回のみ使用</li></ul></li></ul><h3 id="hd2df3bba7c">装備</h3><figure><img src="https://images.microcms-assets.io/assets/6117dd3889f947288fcd1ddcb20b52d3/35d20565b96944858ce0ce605092fac1/IMG_2754.JPG" alt="" width="4032" height="3024"></figure><p>装備は、ウェストベルトを装備すると締め付けや上下動が気になって出て気が散るので、パンツに収納することを前提に装備を選択。</p><p>後述の天気状況で、暑くもなく寒くもなく（整列時は寒いけど）</p><ul><li>T シャツ + ロングスリーブのベースレイヤー<ul><li>ベースレイヤーはメリノウール</li></ul></li><li>ロングパンツ<ul><li>左右ポケットに各種補給食を仕込む</li></ul></li><li>薄手グローブ<ul><li>これはスタート整列直前に不要と判断し、預け荷物へ。実際になくても困らなかった</li></ul></li><li>キャップ</li><li>サングラス</li><li>５本指ソックス（ショート）</li></ul><p>上の写真にはないが、シューズは下記で臨んだ。日頃のランニングでも使っているもの。</p><ul><li>ALTRA TORIN 6（Wide）- US7<ul><li>レース後日、右足外側のアッパーが 8cm ほどに渡って裂けていることが発覚</li><li>1,500km ほど愛用したので寿命か...</li></ul></li></ul><figure><img src="https://images.microcms-assets.io/assets/6117dd3889f947288fcd1ddcb20b52d3/7ec579c17d794991aa9e7ea92f5ddb84/IMG_2755.jpg" alt="" width="4032" height="3024"><figcaption>また、補助のためのテーピングやサポーター類は特に使用しなかったが、股擦れ防止のワセリンと乳首ガードは施した。</figcaption></figure><h2 id="he36af0a748">レース当日の天気</h2><p>静岡の 3 月 9 日の天気はよく晴れて、走っているときの気温としてはちょうどよかった。しかし、課題もあった。</p><h3 id="h3030a24258">朝の冷え込みが、スタート前の整列時の待機時間につらい</h3><ul><li>8:00 までに整列完了で、スタートが 8:20 なので 20 分以上まともに動けない</li><li>整列直前にトイレに行っても、整列して 10 分もすると結局また行きたくなる<ul><li>走り始めると気にならなくなるのでまだいいけど、毎回不安になる</li></ul></li><li>スタート前にビニールポンチョを着て防寒している人も多く、スタート直前に回収してくれる人が沿道にいたので次回そうするといいかも</li></ul><figure><img src="https://images.microcms-assets.io/assets/6117dd3889f947288fcd1ddcb20b52d3/37ed78dd156a46a1a1ed15d922192e38/CleanShot%202025-03-13%20at%2023.14.46%402x.png" alt="" width="1404" height="1768"></figure><h3 id="h3e0751c0fb">海沿いの向かい風が強敵だった</h3><ul><li>当日の午前中は、静岡のアメダスの観測値で<strong>北東の風 4m/s</strong> が吹いていた。海沿いはさらに強かったと予想。</li><li>22km くらいから 35km くらいまで続く海沿いコースでは、これによる向かい風の影響をモロに受けた</li><li>ただでさえ後半の失速しやすい段階で、この向かい風に苦しめられて一気にペースダウン</li><li>それでも、 5:10/km 前後ほどに失速を抑えられたのはよかった。</li></ul><figure><img src="https://images.microcms-assets.io/assets/6117dd3889f947288fcd1ddcb20b52d3/35479670e3e44f8099cc50520aa4462c/%E3%82%B9%E3%82%AF%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%83%B3%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%83%E3%83%88%202025-03-09%2018.08.10%201.png" alt="" width="1504" height="607"><figcaption>3 月 9 日 10:00 のアメダスで、静岡の観測値が北東の風 4m/s。走っているときに受ける向かい風としてはかなり強い。</figcaption></figure><figure><img src="https://images.microcms-assets.io/assets/6117dd3889f947288fcd1ddcb20b52d3/7c5bb752f7c64a2db6c97e1e1dc31cc1/course_map2025.jpg" alt="" width="1196" height="902"><figcaption>中間点を過ぎたあたりで、海沿いの直線コースに変わる。今年は向かい風地獄だった。。</figcaption></figure><h2 id="h7ab038fc41">レース本番</h2><figure><img src="https://images.microcms-assets.io/assets/6117dd3889f947288fcd1ddcb20b52d3/83bb0207046d4fca854ddc12dc6bd1cf/CleanShot%202025-03-16%20at%2018.26.23%402x.png" alt="" width="4230" height="1984"><figcaption>ハーフくらいまでは軽快なペースで運ぶことができたが、終盤に向かい風の影響もあって失速。それでも足攣りはギリギリのところで避け、大失速は回避した。</figcaption></figure><h3 id="ha0e8d70e12">序盤：0〜15km</h3><ul><li>スタート直後からサブ 3.5 を意識して 5:00/km ペースで運んでみるも、混雑でそれよりややゆっくり目になる</li><li>5:00 を切れたり切れなかったり、安定したペース配分を探るようにして調整をする</li><li>10km くらいで 5:00 を切れるペースで安定してくる</li><li>まだキツい感じはない</li></ul><h3 id="hca4565d72e">中盤：15〜30km</h3><ul><li>中間点は手元の計測で 1:43:00 くらいで通過。このペースのままならサブ 3.5 いけるが、厳しさを感じる</li><li>ハーフを過ぎて南安倍川橋を渡るときのゆるやかな上り坂で消耗を感じた。ここから向かい風の影響を受ける。</li><li>25km 手前くらいで実家の家族の応援を受け、少しブースト</li><li>向かい風がきつい。足にも疲労を感じ、5:00 を切れなくなってきた。</li></ul><h3 id="h51b6954853">終盤：30〜42.195km</h3><ul><li>このあたりで明確に失速。向かい風と足の疲労で 5km ラップも 25 分を切れなくなってくる。</li><li>35km 過ぎは足攣りの予兆を感じながら、攣るか攣らないかのギリギリを攻めた。<ul><li>ゴール後に猛烈な喉の渇きを感じでお茶をがぶ飲みしたことで、水分不足に気づいた。</li></ul></li></ul><h2 id="hae101c12e4">1 年間の練習の振り返り</h2><p>前回大会を含む 2024 年 3 月から、今回大会の直前である 2025 年 2 月末までのランニングの距離は下記の通り。<br>（わずかにトレイルランニングも含む）</p><table><tbody><tr><th colspan="1" rowspan="1"><p>年月</p></th><th colspan="1" rowspan="1"><p>距離</p></th></tr><tr><td colspan="1" rowspan="1"><p>2024-03</p></td><td colspan="1" rowspan="1"><p>197km</p></td></tr><tr><td colspan="1" rowspan="1"><p>2024-04</p></td><td colspan="1" rowspan="1"><p>211km</p></td></tr><tr><td colspan="1" rowspan="1"><p>2024-05</p></td><td colspan="1" rowspan="1"><p>221km</p></td></tr><tr><td colspan="1" rowspan="1"><p>2024-06</p></td><td colspan="1" rowspan="1"><p>259km</p></td></tr><tr><td colspan="1" rowspan="1"><p>2024-07</p></td><td colspan="1" rowspan="1"><p>249km</p></td></tr><tr><td colspan="1" rowspan="1"><p>2024-08</p></td><td colspan="1" rowspan="1"><p>234km</p></td></tr><tr><td colspan="1" rowspan="1"><p>2024-09</p></td><td colspan="1" rowspan="1"><p>408km</p></td></tr><tr><td colspan="1" rowspan="1"><p>2024-10</p></td><td colspan="1" rowspan="1"><p>142km</p></td></tr><tr><td colspan="1" rowspan="1"><p>2024-11</p></td><td colspan="1" rowspan="1"><p>309km</p></td></tr><tr><td colspan="1" rowspan="1"><p>2024-12</p></td><td colspan="1" rowspan="1"><p>303km</p></td></tr><tr><td colspan="1" rowspan="1"><p>2025-01</p></td><td colspan="1" rowspan="1"><p>247km</p></td></tr><tr><td colspan="1" rowspan="1"><p>2025-02</p></td><td colspan="1" rowspan="1"><p>331km</p></td></tr></tbody></table><figure><img src="https://images.microcms-assets.io/assets/6117dd3889f947288fcd1ddcb20b52d3/9f047111bb014155a6bd1b009a7ca844/CleanShot%202025-03-16%20at%2021.53.53%402x.png" alt="" width="2934" height="2378"><figcaption>ギリギリサブ 4 を達成した前回大会の前 1 年間の月間平均はたったの 74km。そこから大幅にランニング習慣を強化して、今回大会の前 1 年間の月間平均は 259km まで伸ばした。これが大幅自己べスト更新の決め手となった。</figcaption></figure><ul><li><strong>コンスタントに月間 200km 以上。ランニング習慣を大幅に強化できた。</strong><ul><li>年を明けてからは、月に 2 回の頻度で 30km 走を、さらに月に 3〜4 回の頻度で 25km 走を行った。</li></ul></li><li><strong>行った練習は、ほぼジョグのみ。</strong><ul><li>たまに調子が良く速めのペースで飛ばすこともあったが、9 割以上はまったりとジョグ</li></ul></li><li><strong>一度だけ 9 月に月間 400km を超えたがオーバートレーニングだったようで、左足にシンスプリントを発症。</strong><ul><li>10 月前半はしっかり休養期間としたことで幸い 10 月後半には回復して、11 月からは平常運転に戻ることができた。</li></ul></li></ul><p>月間 300km を超えてくると、あちこち違和感が出てきて故障リスクが急激に高まるのを感覚値として得られた。</p><p>一方で、どうしても仕事と生活とのバランスがあるので、気持ちとしては毎月 250km コンスタントに走りたくてもなかなか難しいときもある。そう考えると、この 1 年間は時間に恵まれたと思う。次の 1 年間もこうして安定して走る時間が確保できるかは未知数で、不安要素のひとつ。</p><h2 id="heba0f21f82">来年のサブ 3.5 を目指して</h2><p>次回のマラソン大会の出走はおそらく静岡マラソン 2026 になると思うので、ちょうど 1 年後。その時には、サブ 3.5 は確実に達成したい。</p><p>ネットタイム基準であと 1 分だけタイムを伸ばせばいいだけなので楽勝のようにも思えるが「大した練習もせずにサブ 4 できた前回」から、「しっかり練習を重ねて PB を 28 分伸ばせた今回」を経ているので、次回の PB 更新の重みはかなり違う。<strong>この 1 年間と同じだけのことをして、やっと現状維持</strong>だと思うので、次の 1 分の更新はとても意味が大きいものになると思っている。</p><ul><li><strong>月間 250km を目安に、引き続きジョグのみの練習でどこまでいけるかを実践する</strong><ul><li>閾値走やインターバル走は（つらそうなので）あえて取り入れず、まったりと気晴らしのようにジョグを楽しむ</li><li>スピード練習を取り入れるかどうかは、マラソンのタイムが伸びなくなったら考える</li></ul></li><li><strong>終盤の失速対策に力をいれる</strong><ul><li>30km 走の頻度を上げる（25km 走るならもう少し頑張って 30km 走る）</li><li>できれば 40km 走もやる</li><li>終盤の足攣り対策に、レース中の 2 RUN の摂取量と水分補給量を増やすとか、芍薬甘草湯も試してみたい。</li></ul></li></ul><figure><img src="https://images.microcms-assets.io/assets/6117dd3889f947288fcd1ddcb20b52d3/8e45cdf2e4974029a0b36a13a98aea13/IMG_2786.jpg" alt="" width="4032" height="2816"><figcaption>マラソン後の夕食は、妻謹製のからあげで無限に白米を頬張る。朝も早かったのにスタート前の応援に同行してくれ、感謝しかない。</figcaption></figure><p></p><p></p>

静岡マラソン 2025 に出走して、無事に完走した。
目標としていたサブ 3.5 にはネットタイムであと 1 分届かなかったものの、それでも自己ベストを大幅に更新する好レースだった。
昨年大会よりも大きく記録を伸ばせた要因の分析と、来年のサブ 3.5 達成に向けた課題を整理する。

静岡マラソン 2025 出走レポート

<h2 id="haee6ee13a9">今年の大きなテーマ</h2><ul><li>年間を通してのランニング習慣の定着</li><li>お金を貯めるマインドセットの確立</li><li>AI の活用と依存</li></ul><h2 id="h940811f209">2024 年下半期に歩いた山</h2><p>テーマに挙げた各論に入る前に、今年の山行を振り返る。</p><p>1〜6 月の上半期に歩いた山については、半年経過時点で記事を書いているのでそちらを参照。</p><p><a href="https://www.oshio-yuma.com/notes/2024-first-half-mountaineering">https://www.oshio-yuma.com/notes/2024-first-half-mountaineering</a></p><p>今年の7〜12 月に歩いた主な山は下記のとおり。</p><p><a href="https://www.oshio-yuma.com/stories/20240707_kitayatsugatake">https://www.oshio-yuma.com/stories/20240707_kitayatsugatake</a></p><p><a href="https://www.oshio-yuma.com/stories/20240722_kamegamori">https://www.oshio-yuma.com/stories/20240722_kamegamori</a></p><p><a href="https://www.oshio-yuma.com/stories/20240802_uraginza">https://www.oshio-yuma.com/stories/20240802_uraginza</a></p><p><a href="https://www.oshio-yuma.com/stories/20240907_hououzan">https://www.oshio-yuma.com/stories/20240907_hououzan</a></p><p><a href="https://www.oshio-yuma.com/stories/20241012_akitakomagatake">https://www.oshio-yuma.com/stories/20241012_akitakomagatake</a></p><p>ご覧のとおり、半年間の山行数としては非常に少ない。特に 10 月以降は秋田駒ヶ岳の 1 回だけで、このままいけば今年最後の登山がそれになる。</p><p>しかし充実感としては申し分なく、8 月に行った友人たちとの裏銀座縦走を筆頭に、鳳凰三山での妻の南アルプスデビュー、会社の同僚たちと秋田駒ヶ岳へ遠征と、量より質の半年間だった。</p><p>山へ出掛けようとすると平気で県外へ越境してしまうので、交通費や外食費が意外と家計にのしかかる。今年はお金を貯めることの優先度を上げていたことからも、後半は本当に楽しみな山行にあえて集中していた。</p><p>来年もこんな感じで、1 ヶ月に 1 回くらいのペースで充実感ある山行を入れられれば満足かもしれない。</p><h2 id="h072cb30ef6">年間を通してのランニング習慣の定着</h2><p>運動習慣づくりや日々の息抜きの一環でランニングを始めてから何年も経つが、2023 年まではよく走る時期とほとんど走らない時期を不定期に繰り返しており、年間を通してランニング習慣を定着できたとは言い難かった。</p><p>今年は大きくそこを躍進させることができた。</p><figure><img src="https://images.microcms-assets.io/assets/6117dd3889f947288fcd1ddcb20b52d3/dbec95aa4d394a979d65ece60677bc57/%E3%82%B9%E3%82%AF%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%83%B3%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%83%E3%83%88%202024-12-22%2023.49.07.png" alt="" width="1674" height="1254"><figcaption>2023 年と 2024 年のランニングの各種メトリクス比較。総時間・合計距離・合計回数がそれぞれ 3 倍近くに。（2024 年は 12/22 時点のデータ。年末までにもう少し増えるかも）</figcaption></figure><p>もともと、ランニングをここまで頑張ろうと意気込んでいたわけではなく、当初は年間の平均歩数を 10,000 歩数にすることを意識して、歩数計アプリを入れて毎日必ず 10,000 歩を割らないようにするということを年初から意識していた。</p><p>昨年末くらいがちょうど体重が人生最高をマークしたこともあり、今年は減量をしたいと考えていたのがその背景にある。</p><p>歩数を意識した日々を過ごしているうちに、走ることで効率的に歩数を稼ぐ方法に行き着き、結果的にランニング習慣が強化されていった。</p><p>ちょうど 3 月に静岡マラソンがあり、そこでサブ 4 をギリギリ達成できたことでランニング熱に火がつき、4 月以降はコンスタントに月間 200km ペースで走ることができた。昨年までは月間 200km なんていうのは年に 1, 2 回あればいい方だった。</p><p>9 月に 400km 走ったためかオーバートレーニングによるシンスプリントに近い症状を発症し、10 月はあまり走れなかったため半年ぶりに 200km を達成できずに終わったが、無事に回復し 11 月は 300km 走れている。12 月も 22 日時点で 250km に到達した。</p><h2 id="ha76124559a">お金を貯めるマインドセットの確立</h2><p>大半の常識的な社会人であれば、社会人 1 年目から貯金なんて少しずつでも当たり前にするかもしれないが、自分はマジで 10 年目までゼロだった。収入は安定的に伸びていったが支出も安定して増えるという、見事にパーキンソンの法則どおりに暮らした 10 年間だったわけだ。</p><p>昨年は &quot;貯金元年&quot; ということもあって、年間の貯蓄額は緩やかに着地したが、今年は新 NISA が始まったことをきっかけにインデックス投資をはじめ、配当を期待して個別株にもいくつか手を出している。ただしさすがに長期保有前提での現物取引に限定している。</p><p>実は現金での貯蓄額は昨年末時点からほとんど増えていないが、投資に回すことで「お金が増える」ということの面白さに気付き、お金を貯めることについての意識が 2 年前くらいまでと 180° 変わった。</p><p>将来的には子どもができるかもしれないし、独身でなくなったことはここまで自分の意識が変化した要因として大きいだろう。</p><h2 id="h5f46f759a2">AI の活用と依存</h2><p>今年も AI の躍進がすごかった。</p><p>職場で契約している AI ツールなども活用して、PRD を書く際の要件の MECE 的な要素補完や、ユーザーアンケートのサマライズ、ラテラルシンキングを活用したアイディエーションなど、幅広い場面で助けられた。</p><p>プライベートでは、このサイトの開発を行う際にコーディングで非常に助けられており、手放せない存在になっている。</p><p>大きめの箱に入った贈り物のラッピングをしたくて 100 均に出かけたとき、箱の 3 辺の長さを伝えたらそれがちょうど収まるラッピング紙のサイズを教えてくれたのはめっちゃ助かった。</p><p>一方で、AI の進化と反比例するように、自らの頭で考え抜く力が退化していくかもしれないことへの不安がある。自分で考える前にまず AI に投げるということが下手に習慣化すると、ゼロから思考しようとしたときにどこから考え始めたらいいかわからなくなってしまいそう。</p><p>これ以上の脳細胞の成長はおそらくないであろう 30 歳を過ぎた自分にとってはこうした便利なものはどんどん使えばいいと思うが、成長期の子どもが AI の恩恵を過剰に受けるようになると、将来的な知能の成熟度に影響がありそうだなと考えてしまう。</p><h2 id="h4882242e8b">来年に向けて</h2><figure><img src="https://images.microcms-assets.io/assets/6117dd3889f947288fcd1ddcb20b52d3/d73553da7db04c9ca24e9fa45cc55fda/20231223_%E5%B1%B1%E4%B8%AD%E6%B9%96%E4%B8%80%E5%91%A8%E7%B8%A6%E8%B5%B0_005.jpg" alt="" width="3000" height="2000"></figure><p>クリスマスもまだなのに新年の抱負を宣言するにはやや早い気もするが、年が明けると案外忙しなく時間が過ぎていくので、今のうちに簡単に整理しておく。</p><p>ランニングについては、最終的にマラソンでサブ 3.5 したい。来年これが達成できるほどさすがにまだその実力には至っていないと思うが、年間 2700km も走った状態でフルマラソンに臨めたことはかつてないので、どれだけ走力が変化しているのかは楽しみである。3 月の静岡マラソン 2025 は体調万全で備えたい。</p><p>お金についても今年のマインドセットを来年も継続するのみである。ただ、蓄えることをあまりにも強く意識して、刺激や感動を受ける機会から目を背けすぎてしまうことは避けたい。</p><h3 id="haf5b001ee1">来年登りたい山</h3><p>最後に、大事な山のことを。</p><p>以前から登りたいと思っている山はだいたい下記のような感じ。特に薬師岳や黒部五郎岳は今年の秋に計画したが実現できなかったので、来年は行けると嬉しい。</p><ul><li>夏の花シーズンの東北の山（月山・鳥海山など）</li><li>黒部源流の山（薬師岳・黒部五郎岳・雲ノ平）</li><li>離島の山（佐渡島・伊豆大島など）</li><li>南アルプス深南部ゴールデンルート（寸又峡から黒法師岳・丸盆岳）</li></ul>

今年もあっという間に 12 月後半を迎え、ふりかえりの時期となった。年末年始の休暇に入るとバタバタするので、少し早めに今年一年間をふりかえっておく。山や写真のことだけでなく、仕事と私生活全般を通して起きたことや変化したこと、そしてそこから得たことを来年につなげていく。

2024 年のふりかえり

<h2 id="h771afa61ce">余白</h2><p>まず「余白」について。</p><p>画角全体に対して、その縁辺に沿って少し余裕を持たせるようなスペースを空けることで、収まりのよい構図になる。</p><figure><img src="https://images.microcms-assets.io/assets/6117dd3889f947288fcd1ddcb20b52d3/e521eea52aa4410ca7807963a502659f/%E3%82%B9%E3%82%AF%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%83%B3%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%83%E3%83%88%202024-12-01%201.26.57.png" alt="" width="1878" height="1098"></figure><p>ただこの<strong>余白は狭く取る</strong>のがポイントで、感覚的には各辺の長さに対して 1〜2 割の厚さで取るのが適切であると考える。</p><p>余白を狭く取ると何が良いか。それは、<strong>山が雄大に映える</strong>ということ。</p><figure><img src="https://images.microcms-assets.io/assets/6117dd3889f947288fcd1ddcb20b52d3/ced24aed322240da81427b1bd9ec0705/%E3%82%B9%E3%82%AF%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%83%B3%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%83%E3%83%88%202024-12-01%201.29.56.png" alt="" width="2536" height="942"></figure><p>逆に、あまり余白が広すぎると、山岳写真においてはせっかくの雄大な山体が小さく写ってしまう。</p><figure><img src="https://images.microcms-assets.io/assets/6117dd3889f947288fcd1ddcb20b52d3/29cd4e62d3174c48af7a86d04326e7bf/%E3%82%B9%E3%82%AF%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%83%B3%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%83%E3%83%88%202024-12-01%201.33.47.png" alt="" width="2788" height="946"></figure><p>例として、上の写真はいずれも主役の山を大きく見えるために、山の頂上部分から画角の縁辺の間に薄く空を入れている。これ以上空を広く取ると、画角全体に収まる山容の割合が減ってしまい、山が小さく見えてしまうようになる。</p><h3 id="hd255dcaf7f">空が主役であれば、思いっきり空を広く取る</h3><p>空を余白と考えるのは主役が山である場合であり、逆に空が主役になるような写真においては、空を広く取るということができる。</p><figure><img src="https://images.microcms-assets.io/assets/6117dd3889f947288fcd1ddcb20b52d3/9e5e6f7aaf034d2db35ea1a2d392c087/%E3%82%B9%E3%82%AF%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%83%B3%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%83%E3%83%88%202024-12-01%201.44.39.png" alt="" width="2772" height="934"></figure><p>空が主役の場合は、逆に山は脇役となるので、画角の下辺に薄く沿わせる感じにすると、空の広さが際立つ。</p><h3 id="h78bea235e0">なにを被写体とするかで、余白の取り方は変わる</h3><p>主役は山か空かだけではなく、空も山も主役級の写真だってあるだろう。</p><p>たとえば以下のような、「空に浮かぶ雲＋下界の街並み」という写真や、「青空に輝く太陽＋揺れるススキ野原」といったような、地上と空にそれぞれ被写体が存在する場合だ。</p><figure><img src="https://images.microcms-assets.io/assets/6117dd3889f947288fcd1ddcb20b52d3/ea663f2cc60b4db2950d63160be57390/%E3%82%B9%E3%82%AF%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%83%B3%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%83%E3%83%88%202024-12-01%201.46.25.png" alt="" width="2780" height="932"></figure><p>このような場合には、空に浮かぶ雲よりも上の空や、青空に輝く太陽よりも上の空の部分が余白となる。</p><p>もし、右の写真に太陽がいなければ、画角の半分ちょっとが青空になってしまい、どこか中途半端な印象に変わってしまうはずだ。</p><h2 id="h5fb2f85131">余白 まとめ</h2><ul><li><strong>画角の縁辺は余白にする</strong></li><li><strong>余白は狭く取り、その内側をいっぱいに使う</strong><ul><li>山をメインに撮る場合は上辺に空を沿わせる</li><li>空をメインに撮る場合は下辺に山を沿わせる</li></ul></li><li><strong>撮りたい主役が何かを意識して、余白と被写体を区別する</strong><ul><li>雲や太陽も被写体であれば、それより外側の空が余白になる</li></ul></li></ul><h2 id="h67549af472">重心</h2><p>次に、「重心」について解説していく。</p><p>画角全体に対して、縦横それぞれ中心線を引き、その線上に被写体を沿わせることで、全体としてバランスのいい構図になる。</p><p>被写体に重みを加えたとき、その重心が変に偏らず、中心線上に来るようになっていることが大切だという考え方になる。</p><figure><img src="https://images.microcms-assets.io/assets/6117dd3889f947288fcd1ddcb20b52d3/b341748040d84e86acadefffa4a2411e/%E3%82%B9%E3%82%AF%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%83%B3%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%83%E3%83%88%202024-12-01%201.53.45.png" alt="" width="2132" height="1028"></figure><figure><img src="https://images.microcms-assets.io/assets/6117dd3889f947288fcd1ddcb20b52d3/fa585669397d45a19194e8ed559a148e/%E3%82%B9%E3%82%AF%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%83%B3%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%83%E3%83%88%202024-12-01%201.56.09.png" alt="" width="2764" height="926"></figure><p>上の写真は、縦の中心線上に重心を置いた写真の例。中心から上に向かってまっすぐ延びる木道や、うねりながら奥に向かって延びる尾根。</p><p>手前から一直線に奥行きを持たせる写真はこのような構図にするとバランスが良い。</p><figure><img src="https://images.microcms-assets.io/assets/6117dd3889f947288fcd1ddcb20b52d3/0183e2da55fe4efcaca0b56957594167/%E3%82%B9%E3%82%AF%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%83%B3%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%83%E3%83%88%202024-12-01%202.01.45.png" alt="" width="2770" height="940"></figure><p>対して上の写真は、横の中心線上に重心を置いた写真の例。</p><p>まっすぐの地平線や、横に広がる風景はこのような構図にする。</p><figure><img src="https://images.microcms-assets.io/assets/6117dd3889f947288fcd1ddcb20b52d3/645e635a093c46af9b03bdb4481ec34d/%E3%82%B9%E3%82%AF%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%83%B3%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%83%E3%83%88%202024-12-01%202.04.35.png" alt="" width="2786" height="940"></figure><p>縦だけでもなく、横だけでもなく、その両方、つまり画角の中心に重心を置くのももちろんバランスのいい構図となる。いわゆる日の丸構図だ。</p><p>日の丸構図は、何も考えないでシャッターを切ったパッとしない写真を揶揄するときによく使われる言葉になってしまった印象だが、被写体によってはうまく活用できる。</p><p><strong>結局のところ被写体と構図は相性の問題であり、今自分が撮ろうとしている被写体は何で、それをどのような構図に収めるのがバランスが良いかを考えるクセをつけることが大切。</strong></p><h3 id="h458847aa6f">複数の被写体を画角の対角線上に配置し、中心に重心を置く</h3><p>中心に重心が来るとバランスがいいということを応用すると、こういうこともできる。</p><figure><img src="https://images.microcms-assets.io/assets/6117dd3889f947288fcd1ddcb20b52d3/d1445dd3040043cbba84e84730e34b3b/%E3%82%B9%E3%82%AF%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%83%B3%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%83%E3%83%88%202024-12-01%202.11.13.png" alt="" width="2706" height="918"></figure><figure><img src="https://images.microcms-assets.io/assets/6117dd3889f947288fcd1ddcb20b52d3/868584cb12834764a2b8dd5505e91d83/%E3%82%B9%E3%82%AF%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%83%B3%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%83%E3%83%88%202024-12-01%202.11.24.png" alt="" width="2762" height="930"></figure><p>上の写真はいずれも、被写体として捉えている要素を斜めに配置し、それらを結ぶ線の中心を画角全体の中心と一致させている。いわゆる対角線構図である。</p><p>さらに、ここで先ほどの「余白」のことも思い出したい。</p><figure><img src="https://images.microcms-assets.io/assets/6117dd3889f947288fcd1ddcb20b52d3/f1c89aa8745b48f3b1bb111fe56497d7/%E3%82%B9%E3%82%AF%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%83%B3%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%83%E3%83%88%202024-12-01%202.14.55.png" alt="" width="2826" height="946"></figure><p>それぞれの被写体を余白との境界いっぱいに沿わせながら、重心を取るといった、両方のテクニックを組み合わせて構図を決めると完璧だ。</p><h2 id="hb593991250">重心 まとめ</h2><ul><li><strong>被写体の重心を縦横の中心線に沿わせる</strong></li><li><strong>被写体が 2 つ以上の場合は、それらを合わせた重心を考える</strong><ul><li>その重心が真ん中にくると美しい</li></ul></li><li><strong>余白を取ることも同時に考える</strong></li></ul><p>今回はここまで。</p><p>普段、何気なくシャッターを切っているなかでも、実は無意識的にやっていることがありそうなので、また別の切り口で解説できそうなことがあれば文章にしてみようと思う。</p>

山の写真を撮影するとき、「どのような構図にすれば美しく見えるだろうか？」ということを考えながら撮っている。

この構図の決め方について今まで無意識的にやってきたことを言語化してみると、「余白」と「重心」という言葉で整理できそうなことがわかったので、今回は簡単にそれらについて解説してみようと思う。

山岳写真は「余白」と「重心」を意識するとバランスの良い構図になる

<h2 id="h18736cb07a">登山を楽しむ人が増えること自体はいいこと</h2><p>山のサービスの作り手としても、いち登山者としても、山を楽しむ人が増えたらメリットは多いと思っている。</p><p>単純に市場が成長すれば、そこへ参入する企業が増えて競争が起き、より良い製品やサービスができて登山者にも巡ってくるだろう。</p><p>また、山に訪れる人に町にも立ち寄ってもらうことは地方の大きなテーマであり、山に訪れる人が増えるとなれば地域の活性化にもつながるため、国や自治体も予算を多く確保するようになり、公共のサービスもより良くなるか保たれると思う。</p><h2 id="h755257a4b7">一方で人気の山域の混雑問題は加速</h2><p>ただそれは登山人口が増えた先の間接的・長期的な恩恵の話であり、直接的には登山者が真っ先に直面するのがバス停の行列や駐車場の不足、山小屋が予約できないなどの混雑問題が加速することである。</p><p>すると、混雑に伴う登山者同士のトラブルや、車中泊や路上駐車による近隣住民への迷惑に発展するなど、悪影響として考えられる範囲も広がっていく。</p><p>つまり<strong>、</strong>登山人口が増えることは、これらのメリットとデメリットの板挟みに遭うことであるため、<strong>登山のサービスの作り手として、登山を楽しむ人を増やすことに堂々と取り組みにくいと考えてしまう。</strong></p><h2 id="hec6037df99">テスラの考え方</h2><p>ちょうどこのジレンマの突破口となるような視点を与えてくれるような、テスラのひとつの発信があった。</p>

<blockquote class="twitter-tweet"><p lang="en" dir="ltr">Autonomy will create the world we want <br><br>It covers all transportation needs with fewer cars, since they won&#39;t sit idle for most of the day anymore <br><br>Instead, cities will be greener &amp; liveable <a href="https://t.co/4EAl5ZHLBY">pic.twitter.com/4EAl5ZHLBY</a></p>&mdash; Tesla (@Tesla) <a href="https://twitter.com/Tesla/status/1844580306168266906?ref_src=twsrc%5Etfw">October 11, 2024</a></blockquote> <script async src="https://platform.twitter.com/widgets.js" charset="utf-8"></script>

<p>自動運転技術が普及することは、小さい視点で見ると、車を持つことのハードルが下がることで移動は便利になるため今よりも多くの人が車を所有することになり、道路の混雑や駐車場のキャパ問題が深刻化する、その解決策として道路や駐車場を増やすために土地を開拓することで自然破壊が起こるなどというジレンマが存在するように考えてしまう。</p><p>しかしテスラの考えは違っていた。</p><ul><li>自動運転技術により、私たちのすべての交通ニーズがより少ない車両で賄われる。</li><li>車が一日のほとんどをアイドル状態で過ごすことがなくなるため、効率的になる。</li><li>その結果、都市はより緑豊かで住みやすい場所になる。</li></ul><p>自動運転が普及することで、道路を走る車はむしろ減らすことができ、結果的に都市の自然は豊かになっていくというのがテスラのビジョンだった。</p><h2 id="hed5b64a3a0">理想とは現在の延長ではなく、大きなビジョンを描くこと</h2><p>自分の視点は「登山人口を増やす」という小さいビジョンが最終地点になっていたため、トレードオフのようにデメリットに対して目を向けることしかできなかった。</p><p>これをテスラの例に対して同程度で考えると、テスラのビジョンが「自動運転を増やす」にとどまっていれば、同じように車が増えることによるデメリットが致命的になる。</p><p>しかしテスラにとって自動運転技術の普及は通過点でしかなく、むしろその先に誰にとっても win-win となる理想的な世界を描いていた。</p><p>自分も登山を楽しむためのサービスの作り手である傍ら、趣味として山歩きを楽しむ立場だが、いつも混んでいて避けてしまう山もあれば、いい場所なのになぜこんなにも人がいないのかと驚く山もある。人出が偏るということは、情報が偏っていることを意味していると思う。ここがまさに IT を駆使して解決できる部分ではないかと思った。つまり、登山を気軽に楽しむことができる世の中と、混雑はむしろ軽減していく世の中の両立はできる気がした。</p><p>まだまだ深く考えられていないが、現状の延長で起こるメリットデメリットに囚われず大きなビジョンを描くことで、目の前の仕事に自信を持って取り組めるようにしたい。</p>

山登りを楽しむためのサービスを提供している立場としていつも悩ましいことがある。

それは、登山人口を増やすことは市場を広げることであり、すなわち自社の利益に直結する一方、現地でたびたび課題になっている混雑問題がより深刻なものとなるのではないかというジレンマに陥ってしまうことだ。

ところが先日、飲みの席で社長と話をしているときにこのことを話した際、そこに頭を抱えていることがいかに「小さい視点」で考えていたかを気付かされることになったので、その備忘録としてメモを残しておきたい。

登山人口を増やすと山の混雑問題が深刻化するジレンマの突破口

<p>以前から目をつけていた、富山の呉羽丘陵へ。<br>最近、こういった市街地に細く連なる小さな山並みを街歩きの延長で楽しむのが好きで、地元静岡では賎機山や谷津山がお気に入り。<br>飛騨高山の観光で岐阜に訪れたついでに、富山まで足を伸ばしてゆったりと呉羽丘陵の山歩きを楽しんだ。</p>

呉羽丘陵

<p>会社の同僚と、秋真っ盛りの東北・青森へ。<br>八甲田山の紅葉狩りと、酸ヶ湯温泉を楽しんだ。<br>なんと言っても毛無岱の色づきが素晴らしく、秋の色が視界いっぱいに広がる。<br>しばらく登山とご無沙汰だったところ、遠くの山へ来たことによって唐突に秋が訪れたような感覚になりながら、山の美しさと季節の移ろいをゆっくりと味わった。</p>

八甲田山

<p>登山を始めてちょうど 10 年の節目に、初めての海外進出の舞台として選んだのはヨーロッパのアルプス山脈、その最高峰・モンブランの周りを巡るツール・ド・モンブラン（Tour du Mont Blanc: TMB）。<br>トレッキングを通していくつもの峠を越え、フランス・イタリア・スイスの三国を巡る。<br>現地に行くまでは期待と不安が入り混じる中、実際に歩き始めて見れば息を呑む絶景や未知の体験の連続に終始感動していた。<br>間違いなく、ここまでの登山人生 10 年分の集大成と言える大一番の山旅となった。</p>

Tour du Mont Blanc

<p>自分の登山人生の原点といえるこの山は、10 年前の 7 月に初めての登山の舞台として選んだ。<br>そのとき出会った未知の風景に感動を覚え、今もこうして登山を続けている。<br>登山歴 10 年を迎える今年こそが再訪のときだと考え、時期を見計らっていたところ 6 月末の梅雨の晴れ間にこうして訪れることができた。<br>記憶のページを一つずつめくるように、当時と同じ行程を歩く。</p>

平標山・仙ノ倉山

<p>初夏の霧ヶ峰へ。八島ヶ原湿原を周って、静かな尾根歩きを楽しんだ。<br>鮮やかな緑と、レンゲツツジをはじめとした初夏の花々に終始魅了される。<br>霧ヶ峰の花といえば盛夏のニッコウキスゲの印象が強いが、山肌を赤く染めるほどのレンゲツツジも圧巻だった。</p>

霧ヶ峰 八島ヶ原湿原

<p>6 月に入って季節は初夏というところ、尾瀬にはようやく春が訪れる。<br>春がゆっくりとやってきた尾瀬では、ミズバショウが一斉に花を開く。<br>運良く晴れ間となった休日、春の尾瀬の象徴的な風景を贅沢に楽しむ 2 日間を過ごした。</p>

尾瀬

<p>沼津市民の憩いの山、香貫山。<br>静岡県内でちょっとした自然散策を楽しめる山を求めて、ここに行き着いた。静岡市内から車で１時間。<br>お手軽なハイキングではあったが、この季節らしい風情を味わうことができた山行となった。</p>

香貫山

<p>手軽に歩けて新緑と花と景色を楽しめる山を探して、長野県諏訪市と伊那市にまたがる守屋山へ。<br>立石コースで様々な形の巨岩を楽しみながら緩やかな樹林帯を上がっていくと、頂上では一気に視界が開け八ヶ岳連峰や諏訪湖を望むことができる。<br>昼下がりのハイキングにちょうどいい山歩きだった。</p>

Yuma Oshio

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