畦ヶ丸・大室山・檜洞丸

2026.03.13

西丹沢の代表格の山々を周回。
新緑やツツジの時期にもっとも訪れたい山域ではあるが、そう言って時期を逃してきたので、行けるときに行く。
まだ冬を感じる冷たい風が吹く寒い一日。その分だけ空は澄みわたり、富士山までくっきりと姿を見せていた。
丹沢山地の中でも静かな山域で、登山者の気配もまばらな尾根を一人、黙々と歩き続けた。

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西丹沢ビジターセンターを起点に、周辺の尾根を周回する。
トイレや水場があり、拠点として利用しやすい。周囲ではミツマタが花を咲かせ始めていた。

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西沢沿いに標高を上げていく。
本棚などの丹沢山地随一の滝が見られるルートだが、今回は滝の見物は省略。
沢の水は透き通っていて綺麗だ。

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尾根に出ると、急登もあるが歩きやすい登山道になる。
冬でも葉をつけているアセビの木が多く目立つ。
いま山頂に向かっている「畦ヶ丸(あぜがまる)」の山名も、"アセビ" が訛ってそう呼ばれるようになったとか。

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稜線に出ると、冷たい北風が冬枯れの樹林帯を抜けて吹きつける。
3 月中旬ではあるが、1000m を超える山の気温は一桁前半と寒い。

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畦ヶ丸の頂上に到着。本日最初の頂上。
ベンチがいくつか設置され、広々として落ち着きやすい場所だった。

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畦ヶ丸の頂上には避難小屋が設置されている。
この避難小屋が周辺含めかなり綺麗に整備されていて、大変居心地が良さそうだった。
ここ 5〜6 年の間に建て替えられたらしい。

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畦ヶ丸の頂上に出たことで西側の景色が開けるようになった。
そうなると目に飛び込んでくるのは、雄大なる富士。
しっかりと雪をまとった、完全体の姿だった。

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畦ヶ丸から加入道山へ向かう途中で見えた、檜洞丸方面。
ジグザグで険しそうな山稜と、左奥に雪を多めに被った山はおそらく蛭ヶ岳。

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畦ヶ丸から加入道山までの間はやや険しいが、そこから大室山までの区間は歩きやすい道が多かった。

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標高が高くなってくると、北側の日が当たりにくい斜面は残雪があった。
いずれもツボ足で通過できる程度ではあったが、下り局面で通過する場合は滑り止めがないと厳しそうな場所もあった。

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大室山の頂上。広場になっており、雪がよく残っていた。
畦ヶ丸から歩いてきて疲れたので、ここで小休止とする。

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雪煙の立つ富士山。
冬のような冷たい北風と澄んだ青空に、裾野まで白く雪化粧した富士山が映える。

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大室山から 500m 以上も標高を落とし、犬越路という峠に到着。
ここから再び 500m 以上登り返して、右奥に見える檜洞丸を目指す。
ここ犬越路にも綺麗に整備された避難小屋があった。

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犬越路から先は、急峻な岩場の尾根が続く。
鎖やハシゴもあり、それに加えて残雪も相まって難易度が高かった。
登り基調だったので残雪もツボ足で這い上がるように登れたが、下りで通過するのは神経を使いそうだ。

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ところで、東側の空がみるみる霞んでいくのを見て不思議に思っていた。
薄雲にしては黒いし、春霞にしても濃すぎる。
それであとから知ったが、この日は渡良瀬遊水地のヨシ焼きをやっていたらしい。
大規模な野焼きの煙が、やや強い北東風に乗ってここまで到達したようだ。
煙に覆われた市街地はどんな景色になっていたんだろうか。

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犬越路から随分と標高を上げてきた。振り返ると大室山。

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檜洞丸の頂上に到着。この山行で最後のピークであり、唯一の 1,600m 超え地点。
2年前の同時期、蛭ヶ岳の頂上でも小さな雪だるまが出迎えてくれたが、ここでも。

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檜洞丸からの下山路は、この分岐から石棚山稜を辿る計画だった。
しかしここまで歩いて十分満足しており、また歩きやすい道を使っての下山を優先してつつじ新道を選択。

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途中で林道に出られたので、そこからは小走りで駆け抜けていく。
未舗装の道に、落石で変形したカーブミラーや錆びて読めなくなった標識がかろうじて残る、林道好きにはたまらない雰囲気。

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山の中でもっともマインドフルでいられるのは、もしかしたら林道を歩いているときかもしれない。

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大室山を見上げる。本当に見上げるような高さ。
この山域の山々の急峻さ、谷の深さを実感する。

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途中から舗装路に変わり、そのまま西丹沢ビジターセンターに帰還。
常に大小の落石の音が聞こえるような険しい山域で、久しぶりに全身をしっかり使った山行が楽しめた。

ー以上ー