尾瀬

2025.06.06 - 2025.06.07

6 月に入って季節は初夏というところ、尾瀬にはようやく春が訪れる。
春がゆっくりとやってきた尾瀬では、ミズバショウが一斉に花を開く。
運良く晴れ間となった休日、春の尾瀬の象徴的な風景を贅沢に楽しむ 2 日間を過ごした。

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尾瀬第一駐車場からバスで鳩待峠へ行き、そこから尾瀬ヶ原の西端である山ノ鼻へ標高を 200m ほど下げていく。
寝坊したので、すっかり明るくなった時間にゆっくりスタート。

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ようやく春が訪れた尾瀬ヶ原は、ミズバショウの見頃を迎えていた。
この時期、多くのハイカーがこのミズバショウの群生を目当てに訪れる。

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鮮やかな黄色の花を咲かせるリュウキンカ。

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朝露に濡れ控えめに花を開くショウジョウバカマ。
このようにミズバショウ以外にも尾瀬ヶ原には春の花々が咲き誇る。

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尾瀬ヶ原には東西を横切るように木道が敷かれており、そこを歩く人は右側通行で行き交う。

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尾瀬ヶ原の中央東寄りにある、龍宮小屋。
尾瀬ヶ原を流れる川の水が集まり、木々が生い茂った場所。

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広大な湿原を東へ向かうごとに、燧ヶ岳の存在感が増していく。
この燧ヶ岳の麓である尾瀬ヶ原の東端にある見晴というエリアは、複数の小屋が立ち並ぶ、ちょっとした村のような趣のある場所。

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見晴にある唯一のキャンプ場に到着。
時刻は 13 時、スタートがゆっくりだったので、すでに多くのハイカーがテントを張っていた。
うまくスペースを見つけて設営する。

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見晴にある山小屋の中でも、特に食事に力を入れている小屋のひとつ、尾瀬小屋。
ステーキ丼や豚肩ロースの赤ワイン煮込み、白ワインにビールと、山小屋の売店メニューとは思えない豪華メニューで舌鼓を打つ。
ちなみに尾瀬小屋は日帰り入浴も可能(この日は 14:00〜18:00)で、リゾート地さながらの優雅な時間を過ごすことができた。

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そして夕食は、もうひとつレストランメニューに力を入れている桧枝岐小屋の焼肉定食。
テント泊でもこうして山小屋のレストランで食事を楽しめるのは嬉しい。
特にこの味噌汁の一口目は、全身に染み渡るような感動があった。

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残雪の至仏山の向こう、淡く焼けた夕空を眺めに多くの宿泊者が木道まで出てきていた。

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夜が近い尾瀬小屋で、それぞれの時間を過ごす宿泊者たち。
このテラスは尾瀬小屋に泊まっている人もテント泊の人も自由に使うことができる。

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しっとりとした朝の尾瀬ヶ原。昨日のスタート地点である鳩待峠に向けて戻る。

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朝露のミズバショウ。

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復路は、東電小屋の方面を回ってみる。
途中で只見川を跨ぐが、これが圧巻の水量だった。今度余裕があれば、この先の下流にある三条の滝にも訪れてみたい。

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草原と池塘が広がる尾瀬ヶ原の真ん中で、孤独に佇む一本の白樺。

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帰り道は、正面の至仏山がどんどん大きくなってくる。
一度訪れたことがある盛夏の尾瀬とは違い、この時期の残雪のある至仏山は立体感が増していっそう凛々しく見えた。

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振り返ると、やはり今回の尾瀬歩きの主役はこのミズバショウだった。
ちなみに、一見すると花弁のようにみえる白い部分は "苞" という葉が変形したもので、中心にある円柱状の部分に集まっている小さなつぶつぶが花だそうだ。
今回の主役はミズバショウであったが、尾瀬はこれから秋までいろいろな表情が見られるので、また季節を変えて訪れたい。

ー以上ー