年末年始に 2 週間ほど休暇を取れたので、車で東北地方を巡った。
雪に馴染みがない地域で生まれ育った自分にとって、東北の日本海側の雪景色は感動の連続だった。
その極致が、この八甲田山。
山がこれほど白く染まることなんてあるのかと、どこからどこまで純白に染まった奇跡の絶景を振り返る。
酸ヶ湯温泉から入山。
鳥居が頭まで埋まっている。日本最大級の積雪量を誇る酸ヶ湯の本領をいきなり見せつけられた。
経験上、ここまで霧氷が真っ白になっていることはなかなかない。
枝の裏側や幹はさすがに地肌が見えていることが多いのだが、八甲田山の霧氷は違う。
見ての通り、すべてが白い氷に覆われている。
南八甲田方面。
これが現実の風景であることを疑うような圧巻の光景。
雪を纏ってスノーモンスターと化した木々の間を縫って頂上を目指す。
雪の量がすさまじい。
どこまでも真っ白な風景。
そしてこの青空。冬の八甲田山で、これほどの穏やかな天気に恵まれるというのは幸運だ。
登山中に出会った現地の人も、ここまでの好天に恵まれることはシーズンに一度あるかないかと言っていた。
景色がこれだけ真っ白になるということは、それだけ冬の降雪量がすさまじいということ。
今日のような穏やかな天気がしょっちゅう訪れるようでは、このような景色は見られないだろう。
弘前方面。岩木山がよく目立つ。
それにしても白い。すべてが白すぎる。
太平洋側では決して見ることができない景色。
八甲田山最高峰、大岳頂上。
標高は 1500m ちょっと。しかしここまできたら標高なんて関係ないだろう。
すぐ隣のピラミダルな山は小岳。
写真に写っている二人組は大岳で出会った地元の方。
この非現実的な景色をしっかりと目に焼き付け、酸ヶ湯温泉に下山する。
予報通り、午後になって空はグレーの雲に覆われていった。
ほんの半日ちょっとの好天が訪れたタイミングで、遥かなる八甲田山に登れた奇跡に感謝。